特番ぴりか物語ぴりか物語

2013年 ぴりか物語 今金男しゃく。待ちぼうけの6月

2013/06/19

6月に入って、急に暑くなった北海道。
今金の鳥たちも突然の夏の陽気に気持ちよさそうにおもいっきり大合唱をしています。それに合わせて虫の声も聞こえ始めてきた今金です。今金の里のあちらこちらに可憐な花も咲き始めています。

 遅い春と5月下旬から好天が続きすぎて雨がなく、前年に比べ少し生育が遅れている今金男しゃくです。葉は出ているものの、まだふかふかの布団をかけてもらえません。「今年は春からずっと待ちぼうけ!」と男しゃくたちが風にふかれながらその時を待っています。


 

 また、男しゃく職人は空と畑を観察しながら、一雨くるのをじっと待ちます。「雨がふれば農作物は元気になるんだ!」「雷がなるともっと元気になるんだ!」
雷によって、窒素化合物ができ肥料となるのか農作物が元気に育つと昔の人はいっていたようです。雷が自然からのプレゼントなのでしょう。雷が良い効果をもたらすこともあるのです。自然に感謝!


 

※今金男しゃく職人の男しゃく作りへの想い

今金男しゃく職人は言います。「私たちは代々、昔からの技術を受け継ぎながら、管理の徹底をしている。防疫検査を徹底し、どんな年でも同じ品質を保つ努力、それは毎日毎日積み重ねで今日まで積みあげられてきたもの。毎日、畑と男しゃくの葉をまず見て歩くそれが基本なんだ。」それは本当に地道な根気のいる作業です。手抜きをしようと思えばいくらでもできるでしょうが、今金しゃく職人は手をぬきません。まじめに男しゃくつくりに向き合っています。
 もう一つ、「その時々の市況によって、目先の利益の追求で今金男しゃくといえないものを出すことはしない。長い目で見て、評価される品質のよいものを出荷するんだよ。自分たちの作るものに自信をもったものを全国にお届けしたい。これでずっと産地のブランドを守ってきた」。今金男しゃく職人の強い信念を感じました。
 
今金の職人たちのずっと大切に築いてきたブランドはこれからも受け継がれると確信しました。(
M)

 

 

 

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